ヒイロ王子は、トロワ姫に近寄りました。
そして、長くのびた前髪を、はさみで切ってしまいました。
そしてヒイロ王子は、トロワ姫の顔を覗き込み、ゆっくりと、熱い目薬をさしました。
ヒイロ王子は、その前髪を持って、どこかに消えてしまいました。
目を覚ましたトロワ姫は、前髪がないことに気付き、王子様を追います。
それに気付いた王子は、言いました。
「姫。
あなたの前髪は、世界で一番美しい。
その前髪を切ってつければ、一番美しいのはこの私だと、五飛さまが言っておられたのです。
どうか無礼をお許しください。でわ」
「待って王子様!なぜ五飛の言うことを聞くの!」
トロワ姫がそう言うと、ヒイロ王子が冷たく言いました。
「言うこと聞けば、俺はおまえと結婚しなくていい。それだけだ」
それだけ言うと、王子様は去っていってしまいました。
頑張れトロワ姫!
トロワ姫よ、永遠に!!
*** END ***
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