ひっそりと輝く満月のもと・・屋敷のバルコニーに一人の乙女が佇んでいた。涼やかなリーフグリーンの瞳に月が映りこみ、それが彼女の美しさをいっそう際だたせている。彼女の薄くて形の良い唇がこらえ切れぬ想いを紡ぎはじめる。
「おぉ・・ロミオ・・あなたは何故ロミオなの?」
「かーーーーーーーーっとーーーーー!!!」
監督のカトルが叫ぶ。
「だめじゃないかトロワ。そこは二人の密会の重要なシーンなんだからもっと心を込めていってくれなくちゃ・・」
「だめか?」
トロワはちょっと困ったような顔をしてカトルを見た。
カトルは椅子から立ち上がりメガフォンをぽこぽこ叩きながら、
「トロワは愛しい人を待ちわびてるんだよ。んーーーー・・もっとさぁ・・こうなんて・・ゆーかなーーーー」
説明に言葉がなかなか出てこないカトル・・と、その時撮影所に時間にかなり遅れたロミオ役のヒイロが入ってきた。
「すまない・・遅れた・・」
「ヒイロ・・・」
とっさにトロワの顔がぱーっと明るく輝く。
「そう!!それだよ!!!トロワ。今の調子!!!」
カトルの言葉にトロワの頬がポッと朱に染まる。
「そうか・・こういう感じか・・・」
照れるトロワ。
そんなトロワを見てワケがわからず首を捻るヒイロなのでした。
__Φ(。。) 「お終い」
■ 投稿者の方からのメッセージ ■
これのどこがトロワ姫なのでしょうか?でも私の中ではトロワはヒイロが大好きなのでしたー^^;;;;
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