トロワ姫と愉快な仲間たち   《 投稿作品 vol.14 》
 
作品名 : トロワ白雪姫と王子様
   王子様 : 五飛 投稿者 : MIKAMI さん



「しくしく・・・しくしく・・・」
「え〜ん・・・」
「おい、どうした?」
泣き叫ぶ七人の小人達の前に現れたのは、隣の国の五飛王子だった。
「あっ、五飛王子。実は白雪トロワ姫が・・・」
小人の一人が事情をはなすと、五飛王子は
「ふ〜ん。」
と言って、しばらくトロワ姫の顔を眺めていた。
と、急に五飛王子がトロワ姫を抱きかかえた。
「う、五飛王子?トロワ姫をどうなさるのですか?」
「決まっているだろう!埋めるんだ。」
「ううう埋めるぅ!!!?」
「死人は埋めるのが常識だ。」
「そ、そんなあ!ちょっと待ってください!」
「お、おい!足にしがみ付くな・・・!」
五飛王子はバランスを崩し、そのままトロワ姫の上に覆い被さる格好でこけた。
唇が重なるのと同時に、トロワ姫が目を開ける。
「・・・ん?・・・」
五飛王子はたいして慌てた様子もなく、落ち着いた口調でトロワ姫に話し掛けた。
「俺は五飛。隣の国の王子だ。」
「?」
「お前は今、俺と接吻をした。」
「はぁ・・・」
「だから、今日からお前は俺の妃だ。」
五飛王子はそう言うと、呆然としているトロワ姫を馬に乗せ、さっさと走り去っていった。

小人達が置き去りにされたのは、言うまでもない。


*** END ***


■ 投稿者の方からのメッセージ ■

はじめまして、MIKAMIです。
こういうのって、書くときドキドキしますねぇ。
下手だと余計に(笑)
まあ、下手なりに一生懸命書きましたので、どうか読んでやってください。



■ from 管理人 ■

五飛の常識が「火葬」ではなくて、まだ幸いだったのかもしれませんね(^-^;)

「お前は俺と接吻をしたので、今日から俺の妃だ」というような論理を展開する五飛が、とっても可愛いと思いました。この五飛の中では、きっとそれも常識なのかもしれませんね。「接吻」という単語もまた、このお話の雰囲気にとてもよく似合っていると思います。

そして、バランスを崩してしまった為に、思いがけずトロワとキスしまった五飛。外見的には大して慌てた様子もなかったようですけれども、もしかしたら内心、とってもドキドキしていたのかもしれませんよね(^-^)


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